福島県にある児童養護施設 堀川愛生園の子どものホーム改築費用へのご支援をお願い致します

プロジェクトサマリー

東日本大震災後、2013年度に、公的な援助も受けて、子どもが住む5軒のホームを建て替えることができました。現在、2028年度までの間、毎年800万円の借入金を返済しています。今回のご支援によって、今年度分の返済額の10%が達成されます。これによって運営資金に余裕が生まれ、子どもは快適な環境で生活することができます。

 

本プロジェクトを起案する理由・背景

堀川愛生園の概要

福島県には8ヶ所の児童養護施設があります。堀川愛生園は県南部の棚倉町に位置しています。約40名の子どもと、父母役としてホームに住み込む職員を中心とした、約20名の職員が生活しています。子どもの多くは、家庭で虐待を受けて、児童相談所に保護された後、家庭に代わる生活の場所として、堀川愛生園で生活し、地域の学校に通っています。

 

子どものホームの老朽化、東日本大震災後の改築、借入金の返済、厳しい運営状況

東日本大震災の後、それまで約40年の間、子どもと職員が生活してきたホームを、様々なご支援をいただいて、建て替えることができました。しかし、2028年度までの間、毎年約800万円の借入金を返済しなければなりません。長い間、園を支援してくださってきた方々、ホームの改築をきっかけとして支援をいただいた方々から、多くのご寄付をいただいております。しかし、借入金の返済に向けて、多くの皆様のご理解と、可能な範囲での継続的なご支援をいただけるよう、ご協力をお願いしております。

 

原発事故に伴う放射能の影響

堀川愛生園は、福島第一原子力発電所の南東約80キロメートルに位置しています。東日本大震災に伴う原子力発電所の事故の後、放射能の影響の中で、子どもの心身の安全と健康を守るための対策を行いながら生活しています。NPO法人「福島県の児童養護施設の子どもたちの健康を考える会」を始めとした協力者の皆様からご支援をいただきながら、子どもの健康状態のモニタリング、食品中の放射能の測定等の対策を行っています。しかし、放射能が子どもの健康に与える長期的な影響については明らかになっておらず、今後も継続的な対策が必要です。

 

子どもの成長を支える職員数の不足

震災と原子力発電所の事故の後、福島県の人口は減少しています。このような状況の中で、子どもの生活と成長を支える職員の数も不足しており、人材面でも大変厳しい状況にあります。

 

プロジェクトが達成されることに対するインパクトは何か

堀川愛生園の歴史、実績、信念

堀川愛生園は、第二次世界大戦後の戦災孤児の救済に努めた、東京にあるキリスト教三崎町教会の牧師の働きによって、1945年に創設されました。現在まで、子どもは本来家庭で愛情を受けて育つべき存在である、という養育理念に基づいて、6名程のできるだけ少人数の子どもと、父母役の職員がひとつの家族として共に生活する、小舎制による養育を行っています。多くの子どもは、幼少期から養育環境に恵まれず、人格形成の基盤となる、養育者との基本的信頼関係を体験できないまま、堀川愛生園に来ます。職員は子どもと生活を共にしながら、ひとりひとりの子どもに合った関わりを通して信頼関係をつくり、子どもの成長を支える模範になります。職員には、子どもを育てる専門職としてスキルや判断力を向上させ、ひとりの人間として成長し続けようとする姿勢が求められます。堀川愛生園では、職員はチームワークの中で学び合い、子どもとの関わりを通して成長し、研修等を通して自己成長に取り組み続ける姿勢を大切にしています。堀川愛生園が創設以来、約70年間に渡って実践してき養育理念は、現在では国の社会的養護の主要な指針となっています。

 

堀川愛生園の生活

堀川愛生園では、ホームの家庭的な雰囲気と食生活を、特に大切にしています。子どもの好みや季節の恵みを取り入れて、食事はホームで職員が手づくりしています。温かいものを温かいうちに、子どもと職員がそろって食事することを大切にしています。少人数の落ち着いた環境の中で、子どもが楽しく食事することができるように配慮しています。自立したときのために備えて、子どもは職員を手伝いながら、一緒に調理しています。

 

堀川愛生園では、季節の行事も大切にしています。5月の子どもの日には、ホームごとに出店を開いてお祭りを行い、卒園生も里帰りしてきます。夏にはホームごとにキャンプや旅行に出かけます。クリスマスには、子どもが日頃からお世話になっている学校の先生方や、地域の支援者の方々をお招きして、キリスト教の礼拝を守り、お祝いの食事をします。子どもの誕生会も大切にしています。子どもの好きなメニューとケーキを、ホームで職員が手づくりして、心を込めてお祝いします。

 

堀川愛生園では、庭の草木や季節の花々、ホームで飼っている犬たち、職員が飼っている猫たち、建物に巣をつくる鳥たち等、たくさんの生き物が、子どもと日々触れ合っています。

 

堀川愛生園で育ち、社会人として自立した卒園生からのメッセージ

「愛生園では、家族というものを、生活の中で体感することができます。朝見送ってくれて、学校から帰って迎えてくれる人が、いつも同じ、という安心感があります。子どものことを第一に考えて、子どもの意見が尊重されます。小さかった頃、ある先生が『あなたがいたければずっとここにいていい、あなたがいたいだけいなさい』と言ってくれて、それがすごく嬉しかった。今でも本当にありがたいと思います。何よりも、本当の家族みたい。一緒に寝起きして、ご飯を食べて、時間を過ごして、何かあればしっかりほめてくれて、本気でしかってくれて、怒りも喜びも悲しみも、いろんな感情をちゃんと一緒に共有できます。一緒にいる時間が長い分、素の自分を出しやすいっていうのも魅力です。ありのままの自分でいられる。そのためには、それだけ周りの人たちを信頼して、心を開けないといけないですから。家族単位で大きい子と小さい子が一緒にいるから、めんどう見がいいです。自分が小さいときに、大きい子にいろいろしてもらって、お手本として大きくなって、自分が大きくなったら、小さい子に同じことをしてあげる、いい流れがあります。料理を一緒に手伝いながら話ができるのも、家族というか、小規模のホームだからこそ、できることなのかなと思います。自分が大人になって、ひとりで生活しているときも、いずれ人の親になったときも、必要になることを、生活の中で自然と身に付けることができるのだと思います。養護施設に来る子どもは少なからず、何かしらつらい体験をしてきた子どもだと思います。そういう子どもがここで、本来の家族を体験して、自分自身のケアもできるし、将来も困らないように、必要なことを身に着けることができます。例えば、夏にキャンプや花火やお祭りに行って、冬にはクリスマスがあって、1年の中でのいろんな行事もしっかり体験できます。子どもの頃にそういう経験ができると、やっぱり生きていく糧になるし、将来自分が子どもをもったときに、同じことをしてあげられると思います。卒園してから帰ってきたときに、ある子どもが、女の先生をママ、男の先生をパパって、自然と呼んでいました。それは、ここをそれだけ家だと思えているからだと思って、じーんときました。やっぱり、家であり、家族である、というのが大きいです。それに、大きくなってから、養護施設としてもいろんな人から寄付をしていただいたり、いろんな人に手助けしてもらって、支えられているんだな、と思いました。支えてもらったからこそ、何かあったときに、自分が支えようと思える、そういうことに気付かされます。一般の家庭で育った人にとって、実家が安らぐ場所であるように、 愛生園は自分にとっての実家です。そう思えるのは、愛生園での生活が、それだけ自分の中で、言葉では表現できないくらい、素晴らしい、かけがえのない時間だったから。日常生活のひとつひとつを、いろんな行事もあったし、あとは何気ない毎日を、家族として、子どもと職員のみんなで共有できたこの時間が、心の中にずっとあるから、今も帰ってきたいと思うし、愛生園のために何かできることがあれば、恩返しもしたいと思います。本当に感謝しています。だからこそ、今できることは少しでもして行けたらいいな、できることは何かなって考えています。そう思えるのは、ここで過ごした時間が、それだけ自分の中で大事だったから。そう思わせてくれた、自分にとっての家だと思います。いろんなことがあったけど、全部ひっくるめていい場所。愛生園に今いる子どものために、これからここに来る子どものために、帰ってくる卒園生のために、何かできることがあればしたいと思っています。」

 

 

運営資金に余裕が生まれ、子どもの生活環境を継続して確保できます

今回、80万円のご支援をいただくことができますと、今年度分の借入金の10%が達成されます。これによって、園の運営資金に余裕が生まれ、子どもの成長に必要な生活環境を継続して確保することができます。具体的には、子どものホームの修繕費や、学校の課外活動や病院等への送迎に必要な燃料費等を、継続して確保することができます。

 

大学や専門学校への進学を希望する子どもが増えていますが、経済的に難しい状況にあります

将来、保育士や教師、調理師やパティシエ、美容師等のより専門的な職業に就くために、高校卒業後に、大学や専門学校への進学を希望する子どもが増えています。しかし、保護者から経済的な援助を得ることが難しく、進学をあきらめざるを得ない状況に置かれている子どももいます。高校を卒業して就職し、働きながら貯金をして、後に専門学校等に進学して資格を取得し、目標とする職業に就く卒園生もいます。また近年は、様々な奨学金等の援助を得て、高校卒業後に大学や専門学校に進学する子どもも、少しずつ増えています。高校卒業後に進学を希望する子どもが置かれている厳しい状況についても、より多くの皆様のご理解をいただけますと、将来、状況が改善する可能性が大きくなります。

 

ひとりでも多くの皆様に、子どもと職員について知っていただくことが、私たちの力になります

資金面でのご支援をいただけることに加えて、堀川愛生園の子どもと職員について、ひとりでも多くの皆さんに知っていただけることは、私たちにとって大きな意味をもっています。私たちについてご理解いただき、継続的にご支援いただける皆様と出会えることによって、私たちは勇気付けられ、新たな意欲と希望をもって日々の生活を送ることができます。

 

職員として働くことを希望される方に出会う可能性が広がります

運営資金の厳しさに加えて、子どもと生活を共にする職員も不足しており、人材面でも大変厳しい状況にあります。さらに、今回出会う機会をいただいた支援者の皆様の中から、将来、私たちと共に働く職員になることを希望される方と出会うことができると、私たちにとって大きな喜びであり、子どもの成長を支える大きな力となります。

 

プロジェクトを実現することでどのように社会的課題が解決されるか、もしくは社会的価値が生まれるか

社会的養護を必要とする子どもの将来的な自立につながります

虐待等によって適切な養育環境を失った子どもは、児童養護施設、ファミリーホーム、里親等の社会的養護の環境で生活しています。福島県ではさらに、東日本大震災と原発事故による影響が加わって、社会的養護の環境で生活する子どもは、より困難な状況にあります。今回、80万円のご寄付をいただけると、社会的養護を必要とする子どもを受け入れる堀川愛生園の養育環境を、継続して確保することができます。子どもが良好な人間関係をつくる力を身に付けて、次世代を担う人材として成長する可能性が高くなります。

 

優れた特色をもつ堀川愛生園の養育環境が持続することで、社会的養護の環境全体にも良い影響が及びます

少人数の子どもと父母役の職員がひとつの家族として生活し、人格形成の基盤となる基本的信頼関係と、良好な対人関係の形成を支援する養育実践は、社会的養護の中でも優れたモデルとなっています。新たな支援者の皆様との出会いに支えられて、堀川愛生園の養育環境が継続的に確保されることによって、社会的養護全体にも良い影響が及びます。

プロジェクト進捗率 20%

プロジェクト目標 園舎改築に伴う借入金の内、今年度分の返済額の10%を達成

資金募集期間終了

ご支援をいただきまして、ありがとうございました!

2015年12月16日

1.御礼

この度は、福島県にある児童養護施設 堀川愛生園の子どものホーム改築借入金返済にご支援をいただきまして、誠にありがとうございました。大変多くの皆様にご関心をお寄せいただき、またご支援をいただきまして、深く感謝しております。園長を始めとして職員一同、大いに励まされ、気持ちを新たにしながら、日々子どもたちと向き合っております。皆様のご支援のお蔭で、園の運営資金に余裕が生まれて、子どもたちは安心して生活することができています。

 

2.子どもたちの今

12月に入り、冬の寒さを感じる季節になりました。改築したホームでの生活は、4年目を迎えております。改築したホームは暖房が行き届いて保温性も良く、寒い冬でも暖かく過ごすことができます。子どもたちは風邪を引くことがとても少なくなり、より元気に生活することができています。改築したホームも、子どもたちが元気に遊んでいてボールがぶつかったりなど、思わぬことで修繕が必要になります。皆様からのご支援によって、子どもたちの生活の土台が支えられています。

教会の牧師の献身的な働きによって創設され、キリスト教精神に基づいて営まれてきた堀川愛生園では、救い主イエス様の誕生をお祝いするクリスマスを、特に大切にしています。最も苦しんでいる小さな者たちの救いのために、神の御子イエス様が与えられたことを覚えて、職員は子どもたちと共にこの1年を振り返り、お世話になった皆様への感謝を新たにします。クリスマスイブには、日頃からお世話になっている学校の先生方や地域の支援者の方々をお招きして、礼拝を守ります。礼拝の中で、子どもたちと職員はひとりひとり役割をもって、イエス様の降誕劇を演じます。それぞれのホームでは、子どもたちと職員はクリスマスの準備をしています。子どもたちは、おいしいごちそうとうれしいプレゼントを楽しみにしながら、クリスマスを待っています。

堀川愛生園を覚えてくださる皆様に、良いクリスマスと新年が訪れますように。これからも、堀川愛生園で生活している子どもたちと職員のこと覚えてくださり、ご支援をいただけますと、とてもありがたく存じます。この度は、誠にありがとうございました。

Hiroshi Nagatake

子供たちの未来を応援します。がんばってください。

2015年11月26日 08:25:18

¥11,000

Anonymous

頑張ってくださいー。

2015年11月26日 07:21:06

¥11,000

Fuminobu Iwasaki

私も児童養護施設職員です。ささやかながら支援させていただきます。子どもたちに笑顔が増えますように。

2015年11月21日 11:37:29

¥6,000

Anonymous

2015年10月31日 00:15:45

¥10,000

Anonymous

2015年10月22日 18:57:17

¥5,000

Takeo Inamura

2015年10月21日 23:40:56

¥10,000

Ayako Kasezawa

微力ですが子供たちの力を応援しています。

2015年10月16日 18:16:51

¥3,000

Anonymous

心から応援しています。

2015年10月16日 00:17:49

¥11,000

Yuji Masuda

微力ながら応援します。

2015年10月15日 00:02:03

¥3,000

Anonymous

伊藤先生頑張ってください

2015年10月10日 22:32:19

¥10,000

Anonymous

2015年10月10日 22:23:57

¥10,000

Kiyoshi Ishihara

いいホームができますように。少額ですが送ります。

2015年10月10日 21:50:35

¥11,000

Anonymous

2015年10月08日 11:15:17

¥30,000

Anonymous

2015年09月26日 23:53:05

¥10,000

到達金額

¥141,000

目標金額: ¥800,000

14

支援者数

-

残日数

資金調達タイプ:柔軟型

目標金額に到達しなかった場合でも、集まった金額はプロジェクトに支援されます。

資金の募集期間は終了しました

社会福祉法人 堀川愛生園


  • 堀川愛生園は福島県南部の棚倉町に位置している児童養護施設です。施設に約40名の子どもと、父母役としてホームに住み込む職員を中心とした、約20名の職員が生活しています。

¥1,000

お礼状の送付

支援者数: 6

お礼状・領収書・課税控除書類を送付させていただきます。希望される方にはさらに、園のご支援者としてお名前を登録し、「クリスマスカード」(12月上旬に)と「あいせいえん新聞」(1月頃及び9月頃に)を送付させていただきます。


配送予定時期: 2015年11月